「じゃあさ一緒に居るときだけ恋人な」

バンドマンが焼けた顔をくしゃっとさせてそう言ったのをちょうど請求書書き終えて思い出した。やっぱりそういうのいかんやないか。だって未来無いしバンドマン可哀想やん。今日にでも言いにいこう。
帰りバスに揺られて思い直した。そこまでの関係じゃなかった。きっと彼が素敵な女のコと出会えたらたちまち終わってしまう関係だった。心配して損したな。へっへ