帰省

お祖母ちゃんち行ったら窯がまた動いていた。ちょっとずつまた仕事が来ているという。じいさんは相変わらずだったけどやけに話したがってきてお祖母ちゃんが笑ってた。あんたに久しぶりに会えたから嬉しかったんだわ。
弟夫婦の嫁さんとお話しをして、成人式の着物を貸してもらうことになった。実家の財産が差し押さえになって唯一残ったこの着物を貴方に着て欲しいといってくれた。
相変わらず犬はうるさいし猫は可愛かったし飯は美味いしもう、十分過ぎるほど癒された。やっぱり私の故郷はここなんだ。

寝る前、お祖母ちゃんが私の両親の離婚に至る経緯の話をしてくれた。浮気や暴力や田舎ゆえの閉鎖性や。誰が悪いとかそういうのは下らないから考えないけど、ただただお祖母ちゃんの強さには頭が上がらない。もっともっと稼ぐようになって楽させてあげたい。